忍者ブログ
本や漫画やゲームやら、そんなものが好きな人のブログ。たまに二次創作も。
[1] [2]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



上田秋成の美しい物語を現代語訳に訳したモノ。
解説は三島由紀夫先生がなさっております。
本当に只訳しただけの無味な文章で無く、石川先生の華麗な文調が心地よく、読みやすい一冊になっておりますので。
古典やその類が苦手な方にもオススメ。
ロマンチックな怪奇譚が多く、侘しげであり風流でもあるような。
夜の月の様な雰囲気のある作品です。

雨月物語は、物語として読みやすいものが中心ですが。
春雨物語はちょっと私には難解でありました。
歴史のお話になると、知識の乏しい私にはちょっと理解できない所がちょいちょいと;
でも最後に収録されている『樊噲』は読みやすいですし、主人公の破天荒さが何か魅力的でとても面白かったです。
確かに長編で読んでみたかった作品ですね。

やっぱり怪奇は美しくなければなぁと改めて思いました。
PR
 


思春期の頃の死に憑かれた感じを思い出すような絵本。
覚えのある感覚に眩暈を覚えました。懐かしいけど、冷たくて痛い。
逆に人生の内で特に意味もなく死を想った事のない方には何も響かない作品だと思う。
幼いころの、瑞々しい死のロマンスに浸るにはもってこいの一冊。
毒薬に酔う様にそれは心に浸透して行って、胸の洞に蟠りを残す。
それはしこりのように苦しい。苦しいけれど、心地よいわけでもないけれど何か安心する不思議な感じがする。
子供の頃に読んだらまた違う感覚が残ったろうけど、でも。
大人になってからの方がこの苦い読み物は美味しい。
物語の最後にカタルシスを求める人は多いだろうけれど、これには救いどころか終わりすら見えない。
絶望よりももっと冷たく乾いたものが、欲しい方は是非。


あんまり好きじゃないっていうか嫌いかもしれない。
と思いつつ、ついつい手に取ってしまう作家さんが居ます。
三島由紀夫さんと獄本野ばらさんです。
金閣寺は素晴らしいと思うけどね……、三島先生。でもねぇなんかねぇ苦手なのよねぇでも読みたくなっちゃうのよ!時々ムッショーに!!
 
そんな感覚を覚えまして、久しぶりに獄本野ばらさんの御本が読みたいわぁなんて思いまして手に取ったのが『パッチワーク』、確かコレ去年も読んだな…、うん。
野ばらさんは不思議というかヘンなヒトです。
そんな方のお書きになるエッセイも、トテモヘンです。
特にこの作品は題名は『パッチワーク』だし中身はデパートメント仕様です。
お洒落のお話はもちろんのこと、好きな映画や作家さんのお話、恋愛や人生のお話、そんなものが色々な文体で彩られ陳列されて居ります。
間に謎の散文詩もあり、ワケガワカラナイです。
でも全然問題ないのです。だって、野ばらさんはどう足掻いたって野ばらさんなんですもん。普通にすらすら読めちゃうんですよねぇ。
フッシギィ~。
 
正直言ってあんまりロリータってどうかと思ってる。
ファッションって、自分がどうありたいかであり自分がどう見られたいかであって相対的なものなんだって思うからさ。
可愛いものは大好きさ!叶う事なら、北出奈々ちゃんになりたい、深キョンになりたい、こじはるになりたい!!嗚呼、神様!どうして私はこんなに背が高くて目つきの悪い威圧感たっぷりの女の子に産まれてきてしまったの!!?
ま、これはこれで気にいってるからいいんだけどねー。
でもね、もしお人形のように可愛い女の子に産まれて、Victorian Maidenや、Mary Magdaleneや、Juliette et Justine等のお洋服が完璧に着こなせたらどれだけ人生楽しかったろうかとも思うんですよ。
てんびん座A型の私にそんな度胸があるのかってのも疑問なんだけど。
でも、実際はどうだって、空想するのは自由だからね、現実を無視して幻想におぼれる事にしてます、想像に勝る創造なし。別にお洋服が無くったって私は幸せ。
あー、それにしてもどうしてどうして、こじはるって可愛いの?深キョンって愛おしいの??
ないものねだりってねぇ楽しいんですよ。すっごくね。
 
野ばらさんのエッセイは楽しい。
そう、それは、買う気もないお洋服をウィンドウ・ショッピングしている時によく似ている楽しさなのですね。
で、一着だけなら買っちゃおうかなぁなんて思って後でああ……、ってなる。あの感じ。
肉体は、もう、少女なんかじゃない、女の子なんて言ったら失笑くらう、乙女なんて口に出したら正気を疑われる。そんな歳になっちゃったけど、そうじゃない歳だった時から。
枯れそうになる乙女心に水を与えてくれるのが、獄本野ばらさんなのですよ。
 
なので三島由紀夫賞の審査員は野ばらさんに早く賞をあげて下さい。
だって、私の頭の中の書架には三島さんと獄本さんが隣同士の棚に並んでいるんだもの!このままじゃ私どうしたらいいのか分からないじゃないのよ!!今更棚を別に設置する余裕もないっての。
 
最後まで読んでくれた貴方へ、訳が分からなくってごめんなさいね。
この本は本当に面白いから、是非、一度足を運んで下さいね!
パッチワークという名のこのデパートメントは、年中無休、来るもの拒まず、去るもの追わずの様ですのでwww



私は谷崎先生の美しい表現が大好きである。
と、いってもまだ『春琴抄』と『人魚の嘆き・魔術師』しか読んだこと無いのだけど;
どろっとした色気のある、生々しい美しさですよね。
谷崎先生の美というのは。
 
と、前々から気になっていた事もあって、谷崎先生の美意識に対するエッセイをまとめたこの本を手に取ってみたのですが!
題名の通り、日本の美、とは、陰翳の内に映えるものなのではないか、というような内容をまとめたものになって居ります。
闇の内に秘めたるものがあるからこそ、咲き誇る華があるのではないか、そしてまたそれこそが日本人にとっての美というものなのではないか、と。
四六時中電燈の燈るなんともはしたなくなってしまった現代を嘆いたりもしてらっしゃいます。
たぶん、谷崎先生が何かの弾みに現代にタイムスリップなされたら、失神してしまわれるんじゃあないでしょうか?
あ、でも結構女子高生のミニスカートにお慶びに……、なりませんね。ハイ、すいません。
 
ごハイソな趣味を高飛車な口調で書かれたそこら辺のエッセイなどより、ずっと身近でそして俗っぽくてらっしゃる谷崎先生の美に対する想い。
旅は少し寂れた所の方がよろしい、と。言ってみたり。
猫の尻尾が欲しい、と言ってみたり。
人間味にあふれております。それこそが先生の感ずる美というものなのでしょう。
ギリシャ彫刻の様ないかにも“完璧”であるという雰囲気の美を好まれる方は多かろうと思われますが、先生がお好きなのはきっと、名も知れぬ職人に掘られた艶めかしい如来像の様なものなのではないでしょうか?
ギリシャ彫刻も名も知れぬ職人が石を掘って作ったんじゃ?なんて意地悪な事は言わないでくださいね。
ビーナスと如来を比べれば一目瞭然で御座いましょうよ、ねぇ?如何です!
おそらくそんな事なのではないか、と。
思われるのですが。
 
最後の章に厠のお話が載ってらっしゃるのがなんだか可愛らしかったです。
陰翳礼讃の章でもふれてらっしゃいますが、日本人は不浄のモノ(下のモノ)にも美しさを見出す高貴な精神を持っているのですよ、本来は。
偶には自分の身から出たそれに対して、感慨深く考える日があってもよろしいじゃありませんか。
美しさはまずトイレットから……。
なんてね。

読んでから大分間が空いてしまった;;
村上春樹初体験でした。
が、とても好みでしたvvこれからも読もう。

幻想的な雰囲気がいいですね。
あと何か、凄く女々し(笑)かったりするんですが、あー、男性が書いたんだなって感じがする所とか。
いいです。
センチメンタ~ル。

スプートニクなんていうから。
二度と帰ってこない、郷愁の様なものとかかつて抱いてた希望だったりとかそういう事なのかなって思いながら読んでたのだけど。
実際ラスト読むまではそんな話なんだなって思ってたのだけど。
あれ?違う???
ラストが一番理解不能だった私駄目じゃん。
所々分からないなってところもあります。
読解力以前に人間が未熟なもので;
すみれはいいですよね。
すみれみたいな子が本当に居たら面白いのにと思います。
てゆうかすみれみたいに成りた…い、かな?
すみれって不思議ですよね、本当に居たのかな?

全体的に冷たさを感じる文章だと思います。
そこに生々しい表現を見かけるとはっとします。
他の作品もそんなだったらいいな。
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
小夜吉
性別:
非公開
趣味:
寝ること
ブログ内検索
アクセス解析
フリーエリア

Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright © 日々コレ All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]