王室を舞台にしているけれど華やかさは感じない。
ジョージ6世とその一家の暮らしぶりはどちらかと言うと質素で、普通の市民の家庭の様な温かみがある。
二度目の戦争を迎えようとするイギリス、その命運を肩に背負った国王は真面目で、繊細で努力家で。どこにでもいるごく普通の人物に思える。
でもだからこそ、彼のスピーチはとても心に響くのだろう。
私は英国人でも、戦争を体験した事もない人間なのに。
あの国民に向けた長い長い戦争スピーチを、祈るような気持ちで聞き入ってしまった。
ジッドという作家の言葉に、「わたしはいつも真の栄誉を隠し持つ人物を書きたいと思っている」という言葉があるらしい。
バーディとローグは、その、真の栄誉を持つ人物なんじゃないかなぁと、思うのですが。
どうでしょうか?
監督:ジャウム・コレット=セラ
脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン
原案:アレックス・メイス
撮影:ジェフ・カッター
衣装デザイン:アントワネット・メッサン
編集:ティム・アルヴァーソン
音楽:ジョン・オットマン
アメリカでは養子を迎える事は日本程敷居が高くは無いのでしょうか?
このお話の女性は自分の子供を失った悲しみを埋めるため、養子を迎え入れる事にしますが、その養女はいたいけな見た目とは裏腹にとんでもない本性を隠し持っていて……。
と、いうような内容なんですが。
日本人の私には何となく養子を迎える理由がなあと思わなくもない。
そして結構、過去に何があったか分からない、孤児院で育てられている子供をそんな簡単に引き取ったこの両親が悪い。と思うのではないでしょうか?
しかし、リスクを伴おうとも、誰かの為になるのならば行動を起こすというのは決して悪い事だとは言えないとも思います。
リスクを背負う事を恐れて何もせず、何か成そうとして失敗した人を見下すようなことは余り好ましくないですしね。
ちょっと論点がずれました。
この、エスターはそのリスクの部分の恐怖を膨らませたホラーサスペンス映画です。
可憐で賢く、礼儀正しく美的感覚に優れた少女、エスター。
少々古風なセンスをかたくなに守ろうとするなど、少しばかり自閉的な所がみられるけれど、他人の考えを敏感に察知し対処する。したたかさを持っている。
これだけ読めば、エスターはなかなか素敵な少女のように思われます。が。
彼女は深淵に強い憎悪と愛欲を膨らませていたのです。
始めは家族、特に妹とは親密な関係を築いていましたが、ある事件をきっかけに彼女は他の子供たちを支配するようになっていきます。
人の思惑を掌握し、じりじりと蛇のように執念深く自分の本当に欲しいものを手に入れようとするエスター。
彼女の正体と本性がさらけ出された時、それはそれはおぞましく思えたものですが。
水面に浮かぶ彼女の表情は、何とも言えず、哀しげに映るのです。
ひたすら愛を求め、愛されたいと願うエスター。
でも、彼女の望みは決して叶えられない。
歪んだ肉体と魂を抱え、生きてきたであろう彼女が、私にはとても可哀そうに思えてしまうのです。
字幕3Dで!!
3Dでも字幕を読むのにストレスは感じませんでしたね。
それから、前回よりも画面のぼやけが少なかったです。
3D眼鏡掛け慣れてきた?(^^)
いやあでも、やっぱりティム・バートンはいいですね。
映画美術としてはピカイチでしたよ。
細かい所まで凝っていて、素敵。
EDも幻想的でよかったな。
色合いも流石と言うか、でも何時もの映画よりずっと色みが鮮やかだったのだけど。
独特の雰囲気は相変わらず。
特殊メイクと衣装と役者さんの臭いが漂ってきそうな位の質量感。
そのリアリティ。
舞台を楽しんでいるようでした。
ストップモーションアニメで感じたあの生々しさを楽しめるのが嬉しい作品です。
音楽も良かったなあ。
さて、ではここからはネタばれありな感想。
あとちょっと不満も。
3Dでも字幕を読むのにストレスは感じませんでしたね。
それから、前回よりも画面のぼやけが少なかったです。
3D眼鏡掛け慣れてきた?(^^)
いやあでも、やっぱりティム・バートンはいいですね。
映画美術としてはピカイチでしたよ。
細かい所まで凝っていて、素敵。
EDも幻想的でよかったな。
色合いも流石と言うか、でも何時もの映画よりずっと色みが鮮やかだったのだけど。
独特の雰囲気は相変わらず。
特殊メイクと衣装と役者さんの臭いが漂ってきそうな位の質量感。
そのリアリティ。
舞台を楽しんでいるようでした。
ストップモーションアニメで感じたあの生々しさを楽しめるのが嬉しい作品です。
音楽も良かったなあ。
さて、ではここからはネタばれありな感想。
あとちょっと不満も。