まず、始めてシェイクスピアに挑戦した『ベニスの商人』から。
設定からしてあんまり好みでないような、そんな感じがしたので少々身構えて取り組んだのですが。
物凄く面白かったです。思わず夢中に。
いや、ね。あからさまな差別と選民主義的なアレとかね。そう言うのがお上品に描かれてたらイラっとするなあとか思ってたわけですよ。
でもそこら辺は何だか平気でした。そんなに気にならない、てか、読んでいく内に慣れていってしまう…。
そしてそんなの事とは関係なく展開が面白い。
最後がハッピーエンドだって分かってたって、どうなるんだろうってわくわくする。
細やかに散りばめられた付箋、意外な展開、セリフ回しの妙。
娯楽作品としての完成度がめちゃくちゃ高いんだ…。
何が素晴らしいかって、展開が分かってようが、ラスト知っていようが、関係なく面白く感じさせるその技術力よ。
って、世界のシェイクスピアに向かってなんて事…;そりゃそうです。
そうでなきゃこんな長い間世界中で愛されてないって。
いやはや。感服いたしました。今まで読んだこと無くてすいません。ホント。
始めに手をつけるには丁度良い感じの作品でした。
次に『マクベス』。
三人の魔女いいなぁ。萌え!!(←え)
そしてヘカティーがカッコイイ。
魔女好きには堪らんよ。
着目点おかしくてすいません…。だって、小夜吉さんだから。
そして今まで持っていた「シェイクスピアの悲劇はねちっこい」というイメージが変わりました。
簡潔かつ、劇的な展開に管を巻いたわ。
ねちっこいってどこで印象もったのかって、ロミオ&ジュリエットです。映画の…。
アレ苦手なのよ…;
それから、数々の子供向けシェイクスピア漫画ね。
数冊読んで、なんか、つまないなって思ってたのですが。
今まで騙されてた!!勿体ない!!!
悲劇って言ったらね。少女マンガみたいな湿っぽい、えらい大げさな演出盛りだくさんなくっどいモンだと思ってたわけです。
でも、そんなことはなかった!
悪魔的な、不吉な雰囲気と、サスペンスを思わせる演出、そしてだんだんと煮え固まっていく展開。
すっきりとしたラスト。最高!!
あとやっぱり強くて脆い女性は美しいですね。うふふ。
最後に。福田先生の訳文がとても素晴らしいです。
きちんと韻を踏んでいて、日本人にもなじみ深い。分かりやすい表現をしてらっしゃる。
いろんな意味で感服いたしました。
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杏っ子というのは、語り部平山平四郎の長女の愛称である。
そして平山というのはどこか室生先生を思わせるお人であります。
と、いうか、平山は室生先生ご本人なのでしょうね。
室生先生にも娘さんがおられます。
その方については私は特に存じ上げないのですが、昔ちょっとだけ、森茉莉先生の御本でお名前を聞いたことがある位でしょうか。
その時は何とも思わなかったのですが。
父親の目から描かれた杏っ子の何と魅力的なこと。
その魅力とは、決して何かしらに秀でた美しさというのでなく、只々平凡な娘さんなのですが。
その平凡さがとても魅力なのですね。
物語は平山の半生を語る所から始まります。
陰鬱な、悲惨ささえ感じるような生い立ちが、どこか諦めきったような様子で飄々と描かれて居ります。
その描写に関わるのは女の人に対するものが多いのですが。
そこがまた、後のち杏っ子について語られるときに際立ってくるのです。
この平山というのは始め、娘を本当に可愛がっている。
女の子が出来て本当に良かったと、そして、美人になればよいと考える。
この方の美意識は何だか面白くて、何より美しいのが一番だと思っている節があり。
そんなに可愛がった娘の婿も、何はともあれ美男子をという様な言い草をする。
と、いうか。娘の恋愛話・結婚話となると妙にドライになってしまって、おまけに旦那より自分の方が上だという様な言い方をしたりもする。
人によってはこの平山という男、どうにも許せんという方も居るのではないでしょうか?
私は好きなんですがね、この男の考え方。
この人はたぶん、女の人が好きなんでしょう。
好色というのもあるでしょうけど、それ以上に、憧れのような、崇拝のようなものを持っていて。
変な人だと思う。
それは娘に対してもたぶんおんなじで、恐らく平山は杏っ子を大事に思っているし、尊敬すらしているような節もあると思う。
あくまで印象として;
どうでしょうね。私には計りかねます。平山というお人は。
それでも、最後に笑う平山さんに、何となく気持ちのよさを感じてしまうのですよ。
変な話なのですが。
<画像なし>
私はドレの絵が大好きで、この本もドレの名前にひかれて購入したのですが。
中身が思った以上に私好みで、物凄く嬉しい出会いとなりました。
元々寓話形式のお話は大好きなのだけど。本著に記載されているお話はどれも珠玉の逸品揃いで。
面白可笑しく、時に哀愁を漂わせ、ドラマチックな展開もスマートにまとめられております。
何よりとてもロマンチック。
どのお話も、どこか陽気な雰囲気に包まれており、フランス絵画を思わせるような愛らしさと気品を感じる品ばかりで、そこにドレの挿絵が更に魅力を高めています。
ドレの版画には何となく丸みと柔らかさがあるような気がします。
とても表情豊かなのです。その、画面のひとつひとつがとても印象的で、細部まで書き込まれた線の優雅な動きが私たちを魅了させます。
特にこの作品に添えられている挿絵はまるでワルツを踊っているかのような美しさ!さながら舞踏会のよう。
この本の一番のお気に入りは挿絵の雰囲気が損なわれていない所。
文庫で購入したのですが、紙質も良いですし、印刷も鮮明で美しい。
画像添付の為にアマゾンで調べましたら単行本の方が手に入りやすくなってますね。
こちらはどうな感じなんだろう。
こちらはどうな感じなんだろう。
文章もとても魅力的です。
訳者さんのセンスもとても良いのでしょう。
リズム感のある。大変読みやすい、詩を読んでいるかのような心地よさ。
機会がありましたら是非お手に取っていただきたい一冊です。
こちらは単行本、訳者さんは同じ。
復刊本ですかね。
こちらは単行本、訳者さんは同じ。
復刊本ですかね。
監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
音楽:カーター・バーウェル
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:ロデリック・ジェインズ
ブラックユーモアとサスペンスと少しばかりの猟奇。
ストーリーは淡々と進行していき、そのリズムは日常と地続きになったとても平坦なものなのですが。
どこかしら狂気を孕んでいるかのような雰囲気が、癖になりますv
実はこれ観てる時物凄い睡魔に襲われてたのですが;;眠ることなんて忘れるぐらい見入ってしまいましたよ。
自分の仕事に行き詰った男が妻を狂言誘拐し、金持ちの妻の父親から身代金をせしめようという。
殺伐とした犯行計画から始まり。
カールのヘマで3人の無関係な人間を殺害するまで。
なんか、始終ぼやーっとしてるんですよ。行われてる事はゾッとする位酷い事なのに。
このぼやっと感はこの映画が終わるまで続きます。
でも全然退屈じゃない。そのぼんやりは私の肉体に快く染み込んでいくのですが、何だかうすら寒さを感じさせるのです。
ちょっと怖いんです。何故か。
それなのに所々笑ってしまう様な間抜けなシーンも満載で。
でもそんなシーンも爆笑するのははばかれるような…。
この映画が感覚を操る魔術がかけられてると思います。
もう、最終的には死体が転がってるだけで可笑しさを感じるように。嗚呼!狂気が!!
そしてその狂気は観賞後もぬぐう事が出来ないんです。
だって、この事件は只の日常の一幕に過ぎず、この事件が起きたこの街は明日も普通に営みを続けていくのですよ。
普段気に懸けない諸々の事を思い起こされる映画です。
あと犯人のゲアが凄く好き。
無口で何考えてるかわかんなくて明らかに変な奴。
酒とビーフよりパンケーキが好きだし。
ドラマ夢中で観てて衝撃シーンに思わずフリーズしたりするの。
それでいて酷く冷徹なのさ。躊躇いなく銃をぶっ放すさまは非常にかっこいいです。
あとよく分からない機械に相棒をブチ込んで雪面を血みどろにしたり。
可愛くも怖ろしい奴なんです。
三家先生の魅力が存分に楽しめる本が二冊、2009年は8月に出版されました。
『美女アマンダ』と『巨乳ドラゴン』、どちらも三家ファンにはたまらない本となっております。
もしこの記事をお読みの方で、三家先生の作品をまだお読みにになったことが無い方がいらっしゃいましたら、『美女アマンダ』がお薦めです。
先生の最近の短編を集めたもので、センスのいいキャラデザ、ホラー映画の様な雰囲気と、ぶっ飛んだその設定がとても楽しい作品ばかりです。
収録作は『美女アマンダ』『画女』『サクリファイス』『地獄のてるてる坊主』『給食の飯田さん』
『サクリファイス』は始めて読んだ時なんとなくホステルを思い出しました。
題名にもなっている『美女アマンダ』もどことなく洋画ホラーを思わせる雰囲気。
『画女』『地獄のてるてる坊主』『給食の飯田さん』は古典的なホラー漫画テイストながら三家ワールド全開で、他のホラー漫画とは一線を画した面白さ。
『地獄のてるてる坊主』のこんなビッチなママが居てたまるか!なキャラとか、少女誌で放尿とか。
もう最高。
特に『給食の飯田さん』は良いですね。
こういうナチュラルにキレた人間を面白おかしく描ける三家先生は天才です。
お次に『巨乳ドラゴン』
ホラー雑誌でなくアッパーズにて連載された本作。
ストリッパーがゾンビと戦うというなんだそりゃな設定(褒めてます)、むやみやたらに露わにされる女体。
そして少々の下エロ。B級映画の雰囲気をそのまま漫画に閉じ込めたようで三家ファンには堪らないものがありますが。
正直初心者の方にはお薦めしずらくなっております。
一冊で完結という事で手に取り約なっておりますが、お下品なネタが少々きつめなので、始めにお読みになるのなら少女誌で掲載されたものからどぞ;
個人的には、レナちゃんも可愛いけどメッサーラが凄く好き。
ロックも大好きだ!!
そして物凄く胸糞悪い奴だけどそれでも嫌いになれない黒伊マリアがそれなりにまあ、好き(笑)
今後も三家先生の活躍が楽しみですvv